一昨日の夜NHKでやっていた土曜ドラマ「唄を忘れたカナリアは...」(主演 津川雅彦)を御覧になった方ありますか?
今日の病院のコンピュータシステムのトラブルの時に思いだしました。
55歳の課長木村は、もの忘れがひどい。が、会社の命令でパソコン教室に 通わされることになる。が、それは彼には苦痛以外の何者でもない。マウスを 持ちあげろと言われて、机を持ちあげてしまうとか、失態ばかり。
同じ教室に通っていた同僚もネをあげ、ついに仮病で入院する。アルツハ イマーを装う。それを見た木村は自分もコンピュータから逃れるためにアルツ ハイマーになったふりをし、友人の医師にそう診断してもらう。
ところが、コンピュータのできない者はリストラの対象になるということ になり、二人は机を失なう。必死で木村は、アルツハイマーは仮病だったから、 机をかえしてくれと訴えるけれど...結局本当に彼はアルツハイマー病だった、 という話。
とても笑えない深刻な話だった。実際のアルツハイマーの患者さんらしき 人々も撮映に協力していたようすでした。よくアルツハイマーの実態を考 証してあったと思います。
ところで、そんなにコンピュータって普通の人にはストレスに感じられる ものなのでしょうか。ここで夫と私で意見が分れました。夫はあそこまで感じ ることはおかしいという意見。私は、いやアルツハイマーを装いたくなるほど ストレスを感じるのはわかる、という意見。
私は新しいコンピュータを導入するたびに体を少しこわしました。マッ クを買った頃は右手が腱鞘炎になりました。あのマウスの操作が楽ではなかっ たのです。職場で NeXT を使った最初の年は、異様な痛みを後頭部から肩にか けて感じ、35歳にして40肩をやってしまいました。コップも持てないような重 症で落ちつくまで数ヶ月、今でも時々発症します。
次は UNIX でも NeXTではなく Sun および BSD/UNIX を使った年のトラブ ル。たぶん、これが一番私には難しかった。しかし、一番面白いのもまた UNIX でした。(もちろん NeXTstep も UNIX ですが、ほとんどその機能を使っ てなかった。)BSD/UNIX を本格的に使うようになった時期と、インターネット が我々のところまで裾野を広げてきた時期が一致します。その上、致命的だっ たのは、Internet Expo 96 のサイトとして我が家に 128K の専用線が来たこ とでした。24時間インターネットし放題! 完全にこれで生活のリズムを崩して しまいました。すでにこの時期に自律神経失調の兆しあったわけですね。web のページを作ったり、いろんなメーリングリストに参加したり...まさにイン ターネット依存症に陥ったわけです。
病膏盲に至るとはこのことでしょう。
その Internet Expo 96 も終了し我が家もふつうのダイヤルアップ環境に戻っ たものの、やはりいったんシャブをやってしまったら:-)、もとの体には戻れ ません。
我が家は今や常時接続可能な独立サイトへの道を歩んでいます。(そのうち に詳しいことを書きます。)
だいぶ脱線しましたが、私はコンピュータによって最初は純肉体的な病気 にかかりましたが、最後には自律神経に来る病気にまで至ったわけです。
まあ、今はお医者さまのご指導のもとに生活リズムを戻す努力をしていま すが、それもなかなか一進一退ですね。もちろん今回の病気の原因はこれだけ ではありません。ほかにも多々要因があったのですが、少しはインターネット 病もあったと思います。
「唄を忘れたカナリアは...」の話、コンピュータに恐怖を感じるというの は、よくわかります。私も大学で使う機材(コンピュータどころかLL教室の機 材とか、印刷機に至るまですべて!)には常に恐怖を感じています。ビデオの自 動録画だって人にやってあげますと約束できないほど恐しいのです。あまりに も失敗するから。とにかく機械は融通がきかないから、苦手! 本当に苦手です。
しかし、うまく手なづけてしまうと、これが魔法となるんですよね。
私は、うまく使えない機材に対する絶えざる恐怖感と、うまくプログラムが動 いて複雑な処理が一気に遂行された時のエクスタシーに近い快感のいずれから も逃れることができないというアンビバレントな状態にあるのです。
まず間違いなく私もテクノストレスの犠牲者でしょうね。げんに病院でもそう 言われましたもの。
ああ、コンピュータやビデオや輪転機を使う作業にくらべると料理やお菓 子作りは何と楽しいことか。アバウトでも大丈夫ですから。(そんなもん、比 較するなって?)
しかし、私も若年性のボケが進行しつつあるんじゃないかと日々不安を抱いて おります。コマンドが覚えられない。操作をまちがえる。そしてコンピュータ に何となく恐怖を感じる...
今日は口でしゃべれなかったぶん、手でお話しました。
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