すでにどこかに書いたかもしれないが、私は1997年入院前に比較すると3年半で 27-28 kg 太ったことになる。平時の体重と比較してもやはり20Kgは太ったので ある。かつて私と会ったことのある人、想像できますか?
抗鬱剤の作用で太ることは事実なのだが、やはり二度目の入院で約5か月ほとんど 寝たきりだったことが大きな要因となっている。
1999年11月頃、はじめて病棟で朝かかるラジオ体操の音楽にあわせて体を 動かしてみた。その結果体じゅうが痛くてバラバラになったような感じがして2 日間寝こんだ。2週間ほどたって、病院のリハビリに行くことになった。最初 のメニューは理学療法士の人がやってくれる足のストレッチと、自転車こぎ10 分だけだった。実際は自転車は最低の負荷で20分やることになっていたのだが、 10分でギブアップしてしまった。
いかに体力が低下していたかご想像願えることと思います。
結局リハビリは時期尚早ということになって一ヶ月ぐらい延期になりました。
12月に再度開始したリハビリは、まさに「拷問」。自転車は10分もこげば足がひき つるし、ダンベルを使った腕の運動なんて、たったの0.5kgのダンベルでしかでき ず。箸より重いものは持てない、まさにそういう状態でした。
まあ、これも毎朝病室に迎えが来たり、呼びだされたりして、とにかくやり続け、 3か月でダンベルの重さは2.5kgにまで増やし、腹筋運動も20回ぐらいできるまで 体力を回復しました。
4月に退院してからは毎日バスでリハビリに通い、せっせと復職に向けて体力を 取りもどそうとしていたのですが、ところがある日挫折。膝に強い痛みが走り、 正座できなくなってしまったのです。
さっそく整形外科で診察してもらったところ、「変形性膝関節症」。要するに、 私の膝が巨大化した私の体重を支えることができなくなり、どんどん軟骨がすり 減り、関節に激痛をおぼえるようになったのです。整形の先生によると、体重が 1kg増えると膝にかかる重さは5-6kgも増えるそうで、25kg太れば、足腰の負担 がどういうことにいなるか想像にかたくありません。
体重を減らさないと膝の関節が壊れる、しかしウォーキングなど膝を使う運動 はできない。ウエイトトレーニングは無酸素運動になるので、持久力をつける には不適。そこで思案した結果始めてみようと思ったのが、水中歩行。
これなら足に負担がほとんどかからず、けっこう痩せる効果もあるらしいというの で2000年6月に大学の近くのスポーツジムに入会してやり始めました。
しかし、子供の頃、プールに行くと目が炎症をおこし、ひどい時は熱を出すため 学校時代にプールに行ったことはほとんどありません。水につかると、体がフラフラ して立っていることも浮くことも沈むこともできません。歩くなんてとてもとても。
そこで個人コーチについて練習をはじめました。一ヶ月ぐらいでやっと足を滑ら さずに水中を歩けるようになりました。
しかし、隣のコースでいとも楽そうに泳いでいる人々を見て、私も水泳をやって みたくなりました。けれどカナヅチ。これまたプライベートレッスンを週1回から2回 とって浮き方、沈みかた(浮くのは割と簡単ですが、沈むのは大変でした。)を習い、 バタ足なども学習しました。しかし、いっこうに「泳ぐ」練習には入りません。
コーチにクロールでとにかく25メートル泳げるようになるのにどれくらい 時間がかかるかうかがってみたところ、「最低一年はかかります」 とスラリと言われ、目の前は真っ暗。だって、半年後にはもう職場復 帰しないといけないんですよぉ、もっと早くできませんか、といっても「無理」 の一言。
別のコーチ(現在の私のコーチは)「半年」と言われたので、何とか半年で25m到達 してみせると息ごんで、(休職中は)週3回か4回プールに通いました。
ここでまたアクシデント。2か月ほどして呼吸の練習をしていた時、無理な 姿勢で息を吸おうとして左肩を痛め(五十肩)全治二ヶ月との診断。水中歩行で も腕は使いますので、事実上プールでは何もできなくなりました。1か月ぐら い休みましたが、ふと思い立ってまたプールへ。足だけの練習だったら、何と かなるんじゃないの? というわけで、クロールができないまま背泳ぎに挑戦。 それも足のキックだけの練習です。肩がほぼ回復したのが11月末。いよいよま た全身運動を、と思っていたら、今度は道路で転倒して右足首の靱帯断裂で歩け なくなりました。全治6か月! ギプスと松葉杖をすすめられたのですが、断っ て簡易サポータと杖だけで生活していました。
もうぐずぐずしていられません。復職まであと1か月なのです!
そこで3週間ほど休んで急性期を脱してから右足首にものすごいテーピング をして練習再開。もちろん歩く時は杖が頼り。
クロールおよび背泳の手の運動(ストローク)からまず開始して、少しずつ 全身運動に及ぶようになりました。
結局クロールよりも先に背泳で25m泳げるようになり、クロールは5か月ぐらいで 25m泳げるようになりました。途中の肩と足首の怪我は本当に痛かった。
復職後はジムに行く時間をみつけるのが大変でしたが、土日を中心にできるだけ 週に2回は通うようにしました。不思議なことに気持が張りつめていると風邪も ほとんど引かないんですね。その後は順調で、だんだん泳法を覚え、昨年の11月頃 には休み休みならば1キロメートルは泳げるようになりました。泳法もクロール、 背泳のほか少し平泳ぎもしますが、平泳ぎは膝の関節に良くないので、めったにし ません。
もっぱらドルフィンキックでバタフライの練習に挑んでいます。12月から体調を崩し てしばらく休んでいますが、明日からまたジムが開くので行ってみようかなと 思っています。
正直に言いますと、私は子供の頃から運動は苦手で体育で「1」をもらったことも あります。これはマラソン大会に参加しなかった場合につく罰則点数です。普段でも 「2」か「3」だったので、いかに私に運動能力がないかわかります。
最初は体力回復と減量のために始めた水泳でしたが、歩くだけでなく、本当に 泳げるようになったのは私自身にとっても信じられないことでした。何だか世界 観が変ってしまいました。40年近くも抱き続けていた「運動コンプレックス」が 完全に解消されたのです。
私にとっての水泳の効用は体力づくりだけでなく、精神的なコンプレックスを 一掃するという思ってもみなかった嬉しい効果をもたらしてくれたことです。
しかし残念ながら、「減量」のほうはあまり効果があがってなくて、体重は増え はしないものの、あまり減りもしません。
次なる努力目標は食事の制限です。
ただ、これは私には達成できるかどうか全く自信がありません。論文書きや 採点などしているとストレスがたまってついチョコレートやケーキを口にして しまうからです。断酒や禁煙もとてつもなく大変なことだとききますが、はたして 私が節食できるかどうか?
また次なる試練が私を待っているのです。
Author: Kyoko Rikitake
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